iPhoneで自宅のPCを遠隔操作しよう 1

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出先から自宅PCの画面が見れたらなあっていう時、ありますよね。
最近ではクラウドサービスが発達してきて、ワードやエクセルの書類程度であればクラウドのファイルを参照して事なきを得るのですが、どうにも悩ましいのがデータベース系ソフト。特に会計や経理関連などの業務用ソフトは、生データをスマホに送ったところで閲覧できないので困りものです。
そこで今回はお安く、わりと簡単に作れるVPNとリモートデスクトップ環境の構築法を紹介します。

用意したものと環境

  • ルーター  YAMAHA RT107e
    貸出用に残しておいたのが3台転がっていたのでこれを使います。
    ヤフオクやAmazonでは2千円程度で中古が購入できますので、実験用やお遊び用にもってこいですね。
    安いのは魅力ですが、さすがに今のご時世100BASE‐TXでは頼りないので、思い切ってRTX1200(中古で2万円ほど)を買うととても幸せになれます。
    なお、お遊びでは無く業務として本格運用するのなら、RTX810かRTX1210の新品を買って専門業者さんに設定してもらいましょう。
    プロバイダはASAHIネットの固定IPを使っていますが、ネットボランチDNSを使えばフレッツなどの普通のPPPoEサービスで問題ないはず。
    (CATV等のDHCPを使うプロバイダではダメかも。未確認。)
  • iPhone SE
    最近のiPhoneならたいていOK。ソフトウェアアップデートでOSを最新版にしておきます。(現時点でiOS 10.1.1です)
    回線はIIJ(MVNO)を使っていますが、docomo系の回線ならまず大丈夫かと。auやソフトバンクは試していません。
  • パソコン
    リモートデスクトップのホストになれるOSが必要です。
    サーバー系OS、Windows 10 pro、Windows 7 Professional、Windows 7 Ultimate など。無印やHome Premium等ではホストになれません。
    (ゴニョゴニョするとHomeでも使えるとの噂あり)

ルーター(RT107e)にL2TP/IPsecを設定

  1. ファームウェアを確認し、古ければ最新版にしておきます。
  2. 余分な設定を取り除くために一度初期化します。そして管理画面(GUI)からプロバイダの接続設定を済ませ接続を確認。ネットボランチDNSサービスも登録しておきましょう。
  3. さて、ここからコマンドの投入です。
    (RT107eの場合、GUIだけではL2TP/IPsecが設定できません。)
    コマンドはここに記載されているものが、ほぼそのまま使えます。
    RTX1200の設定例:複数のL2TPクライアント(アドレス不定)の接続を受け付ける場合
    上記のページ、「コマンドの実行」画面、「本製品の全設定(config)のレポート作成」をブラウザで同時に開き、にらめっこしながら足らないコマンドを入力していきます。

■なお、私が設定を変更したところ

【L2TP接続を受け入れるための設定】のところの、ここ。

DHCPでいいやってことで下記のとおりに変更。

 ■設定を間違えそうなポイント

YAMAHAの説明ページ最下部に以下の記載があります。

※プロバイダ接続用のPPインタフェースにフィルタを設定している場合には以下のフィルタ設定を追加する必要があります。
環境に応じて適切な設定を追加してください。
pp select 1
ip pp secure filter in … 200080 200081 200082 200083 …
ip filter 200080 pass * 192.168.100.1 esp * *
ip filter 200081 pass * 192.168.100.1 udp * 500
ip filter 200082 pass * 192.168.100.1 udp * 4500
ip filter 200083 pass * 192.168.100.1 udp * 1701

最初にGUIで設定した場合は200080から200084の番号をすでにdynamic filterで使っているので、300080から300083に変更して割り当てます。

うまく設定できましたか?

どうしてもコマンドの投入に馴染めない方は、TFTPを使ってテキストエディタで一気に流し込む方が楽かも知れません。
RT-TFTP Clientユーティリティ
※TFTPサーバ機能を有効にする必要があります。コマンドは下記参照。


「iPhoneで自宅のPCを遠隔操作しよう 2」へと続きます。