
今回の記事から、さまざまな業種ごとに最適なホームページの在り方を提案するシリーズをスタートします。
第1回のテーマは「飲食業」です。
コロナ禍を経て急激に変化した飲食業界では、Webの活用が以前にも増して重要になりました。
デリバリーやテイクアウト、インバウンド対応、スタッフの採用など、目的は多岐にわたります。
そんな飲食店にとって最適なホームページとは何か?を深掘りしていきます。
飲食店に最適なホームページとは?
昨年、私が30年以上も前から通っていた地元の飲食店が閉店しました。
美味しくて、リーズナブルで、スタッフの対応も良く、駐車場も広い、お気に入りのお店でした。
閉店した直接の原因は存じませんが、数年前からお客様が日に日に少なくなってきたことはとても気になっていました。
どの業種でも言えますが、常に新規のお客様を増やす仕組みを考えておかないと、いつかは必ず衰退するものです。
飲食業においては、地元の彦根市にも大手チェーン店がどんどん進出して増えつつあります。
大手チェーン店のブランド力、出店地域を絞ったマーケティング、セントラルキッチン等を利用した徹底した合理化、大量の仕入によるコストダウン、完成されたマニュアルによるスタッフの教育など、個人の飲食店ではそう簡単に大手チェーン店に太刀打ちできるものではありません。
一昔前は「料理が美味しければ客が来る」、「口コミで客が来る」時代がありましたが、いまは事情が違います。
「料理が美味しくて当たり前」、「口コミではなくネット経由で客が来る」時代です。
小規模飲食店には、このような時代でも通用する集客力を重視したホームページが必要です。
そしてGoogleマップや食べログと連携して情報発信のハブとなる必要があります。
その基本的な構成を以下にまとめました。
飲食業界のWeb活用の現状と課題
飲食店が抱える主な課題とは
- Google マップや食べログに依存しすぎて集客が不安定
- インスタグラムやSNSでの発信はしているが、ホームページが古い・存在しない
- 求人募集がうまくいかない(応募が少ない、ミスマッチなど)
- テイクアウトやデリバリー情報がユーザーに伝わっていない
ユーザーが飲食店に求める情報とは
- メニューの詳細・料金、決済方法など
- お店の雰囲気(内装、スタッフの様子)
- 予約の可否や手段
- アクセスや駐車場の有無
- 最新情報(営業時間変更・臨時休業など)
飲食業に最適なWebサイトの構成
上記の事柄を参考にして、ホームページは「公式情報のハブ」として機能させる事をお勧めします。
セクション | 内容 |
---|---|
トップページ | 料理・空間・スタッフなどが伝わるビジュアル画像。 お店や店主のこだわりや特長を伝える。 |
メニュー紹介 | 価格入りの料理写真、カテゴリーごとに整理する。 |
店舗情報 | アクセス地図、定休日、営業時間、駐車場、連絡先、決済方法など。 |
予約ページ | 電話・LINE予約・予約フォーム。予約導線を複数用意する。 |
SNS連携 | Instagram、X、TikTokなどの埋め込みやリンク。 |
お知らせブログ | 営業情報、季節メニュー、新サービスの告知など。 |
求人情報 | 写真やコメントを交え、働くイメージを具体化する。 さらにLINEで応募できると良い。 |
その他にも、観光地等であれば英語ページ制作などのインバウンド対策もお勧めです。
効果を高める+αのWeb戦略
1. SNSとの役割分担
- Instagram:料理・内装のビジュアル訴求、ストーリーズでリアルタイム情報を発信する。
- TikTok:料理のライブ感や裏側を短尺動画で発信 → 若年層に響きます。
- LINE公式アカウント:リピーター向けのクーポン配布、予約対応、求人応募など。
さらにホームページに「SNS更新情報」「LINE登録ボタン」などを組み込むことで循環型導線が生まれます。
なお、まだ知名度の低いお店、新しいお店などではSNS広告やWeb広告の導入も検討すべきです。
2. Googleビジネスプロフィールとの連携
ホームページとGoogleマップの情報(メニュー、営業時間、写真など)を一致させることで、信頼性UP & SEO効果UPが期待できます。
3. SEO対策は基本的にローカル重視
- 店名+エリア名(例:「○○カフェ 湖東地域」)で上位表示を狙う
- 「彦根駅 カフェ」「彦根市 ランチ」など、地域名検索を意識したブログ発信
まとめ
飲食業において、ホームページは店舗運営に直結する強力なツールです。
SNSやGoogleビジネスプロフィールと連携し、集客・予約・求人・情報発信のハブとして機能するサイトづくりが、今後ますます重要になっていきます。
次回は別の業種のホームページ戦略を考察する予定です。